KAH-HUN

3 月 23rd, 2009

拝啓、花粉様。

あなたには、物心が着いた頃から、大変お世話になっております。
別れの季節3月になるとやってきては、ちょうど新学期が始まり、新たな友と出会う迄の、一ヶ月と半月程、私の寂しさを紛らわそうと、わざわざ風に乗って、山里離れたこの街まで、会いに来てくれているのですね。本来ならば、面と向かって「ありがとう」と感謝の気持ちを述べたいのですが、ついつい、私の方で感極まってしまい、とてもじゃないけど、涙と鼻水とで、まともな状態でいられなくなってしまうので、こうして、手紙を書く事にしました。

もうじき桜の花が咲きます。世間は花見だ、と盛り上がりますが、私は乗り気にはなれません。どうしても花びらより、あなたの事が気になってしまうのです。あなたの事を思うと、涙が溢れ出し、鼻水がとまらなくなり、酒の注がれたコップ片手にじゃれ合う皆のように、笑顔でいられません。でもそんな顔、とてもじゃないけどあなたに見せられたもんじゃないでしょ。あなたに嫌われたくないからマスクで顔を隠したりもするのですよ。

三月になり、朝のニュースであなたが話題なると、今年もやってくるんだなあとドキドキします。こう見えても、私はあなたのことを毎日テェックしているんですよ。最近、頭がぼーっとして、何をするにも、集中できなくなりました。これが恋煩いというやつでしょうか。今日も医者に行って薬をもらってきました。恋の病に一日一錠、二週間分です。

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